ミズベリング岩原川
都市河川のタクティカルアーバニズム
水辺+リング(輪)でミズベリング。全国に広がる水辺空間の活用プロジェクト「ミズベリングプロジェクト」で、二子玉川、東京、大阪、広島に次ぐ全国5番目に開催された「ミズベリング岩原川会議」をきっかけに、長崎駅前を流れる岩原川周辺の活用実験や清掃活動等を行っています。
ミズベリングとは?
まだまだ、十分に活用されていない日本の水辺。
ミズベリングは、新しい水辺の活用の可能性を切り開くための官民一体の協働プロジェクトです。
ミズベリングの語源は、「水辺+RING(輪)」、
「水辺+R(リノベーション)+ING(進行形)」。
水辺に興味を持つ市民や企業、
行政が三位一体・ひとつの輪となり、
持続可能な水辺の未来に向けて改革していく。
そんな意味が込められています。
ミズベリングは、水辺を愛する人が主体的に関わり、
水辺とまちが一体となった景観、にぎわい、
新しい水辺と社会の関係を生み出すムーブメントを、
つぎつぎに起こしていきます。
(ミズベリング公式ウェブサイトより)
岩原川のあらまし
岩原とは、江戸時代の長崎村岩原郷に由来し、現在の立山周辺を指します。源流がこの付近にあるので「岩原川」と呼ばれ、立山の市道暗渠を下り、長崎歴史文化博物館付近から桜町方面へ向かい、瓊の浦公園から新県庁舎付近の区間で多くの人の目に触れる小さな川です。桜町公園付近では「小川(こがわ)」と呼ばれ、旧小川町の町名の由来にもなっています。
戦後、長崎駅付近の闇市を移転するにあたり、岩原川を暗渠化してその上に市場を建設し、以後約半世紀にわたって長崎の食文化を支えて来ました。しかし、駅前にあった長崎漁港の三重地区移転、商店の跡継ぎ不足、暗渠の老朽化などに伴い、平成24年度に惜しまれながら恵美須市場と大黒市場解体がされ、岩原川が開渠化されました。平成25年度には市と市民によるまちづくりワークショップを経て岩原川周辺の整備計画がなされ、平成26年度から順次プロムナード整備がなされています。
市民ワークショップでは瓊の浦公園からまでの岩原川周辺のエリアを「都心オアシス」と位置づけ、安全で快適な環境づくり、賑わいづくり、周辺エリアとの連携などの方針が示されました。
こうしたまちづくりを実現するにあたり、イベントや社会実験、清掃活動、情報発信などを行っています。
ミズベリング岩原川会議
平成26年10月26日(日)に昼の部として「長崎エコライフフェスタ」のブース出展、夜の部として長崎市立図書館多目的ホールで開催されたミズベリング岩原川会議。ゲストに岩本唯史(建築家)、真田武幸(ミズベリング・プロジェクト事務局チーフディレクター)、田中里佳(国土交通省水管理国土保全局河川環境課課長補佐)、渡邉竜一(ネイ&パートナーズジャパン代表取締役)を迎え、先進的な河川空間の活用事例紹介やパネルディスカッションを行いました。詳しくはミズベリングの記事をご覧ください。
※所属は当時のもの
毎年7月7日の午後7時7分に全国のミズベリング活動が一斉に乾杯する恒例イベントです。川沿いにツマミや飲み物を持ち寄って、各地それぞれに川沿いの空間を楽しんでいます。全国の取り組みについてはこちらをご覧ください。
平成27年度
初の全国一斉乾杯は残念ながら雨天でしたが、参加者の方が偶然にもテントをお持ちだったので、テントの下で乾杯♪普段は流量が少ない岩原川ですが、この日は川らしい姿を見せてくれました。
平成28年度
乾杯をさらに楽しむべく「モバイル・カウンター・テーブル(MCT)」を新たに開発。「テーブルを纏う」をコンセプトに、占用許可が不要な衣服としてのテーブルを実現しました。
平成29年度
この年は各地で大雨災害が起こり、開催も危ぶまれましたが、被災地を応援する意味でも開催しました。初めてSAP(スタンド・アップ・パドル)を岩原川に浮かべる社会実験を行い、子どもたちが集まって来ました。
平成30年度
この年も各地で大雨災害が多発し、長崎でも荒天のだったこともあり、隣接する瓊の浦集会所をメイン会場とし、東京から講師を招いてのまちづくり講座やミラーボールを持ち込んでのディスコタイムなど、川の風景を楽しみながらの集会所の活用にチャレンジしました。
令和2年度
新型コロナウイルスが猛威を奮っていたことから、少人数で岩原川周辺の清掃などを行いました。
令和3年度
今年も新型コロナウイルスの影響で、友人・知人に絞って少人数で実施。岩原川沿いのおしゃれな防護柵にフィットするモバイルテーブルを開発し、実証実験を行いました。
令和4年度
新型コロナウイルスの影響も収まってきたことから、久しぶりに大人数で実施。いつもの手伝ってくれる仲間や初めての新しい仲間、地域の自治会の方などが集まりました。壱岐のアイランドブルワリーさんのご協賛により、美味しいクラフトビールが振る舞われました。
令和5年度
久しぶりにモバイルカウンターテーブル(MCT)が登場!オンラインで奈良県大和郡山市や千葉県流山市とも繋いで交流しました。
令和6年度
「都市をハックする」をテーマに、3Dプリンターを駆使した屋台装置の実験を行いました。今年も奈良県大和郡山市とオンラインで交流しました。